六作目 「スター・ウォーズ」は 永遠に続く

 

WOWOW11月のパワープッシュは映画【「スター・ウォーズ／フォースの覚醒」TV初登場！ 日本初！ シリーズ全7作品一挙放送】という鼻息の荒さがこちらまで伝わってくる企画だ。

世界中にいるであろうSWファンの誰もが、1977年公開の第1作「スター・ウォーズ エピソード4 ／新たなる希望」を観た時、まさか生涯をかけてSWシリーズに付き合うことになるとは思っていなかっただろう。オレだってそうだ。小学3年の夏休み、兄貴に連れていってもらったテアトル東京……そうオレはエピソード4を、伝説の巨大映画館＆スーパーシネラマ方式の大画面という当時最高級の環境で観た、スター・ウォーズエリートなのだ。

「遠い昔、はるか彼方の銀河系で……」のテロップから【STAR WARS】のタイトルと共にあのテーマ曲が大音量で鳴った瞬間、マジで小便をチビったほど驚いた。今どきのIMAX上映なんか目じゃない、本物のド迫力。そしてストーリーを説明するロールからのスターデストロイヤーの船腹部の長さ！　デカさ!!　それまで宇宙戦艦といえばヤマト止まりだったが全然レベルが違う。「これはとんでもない映画だ!!」小3のガキにも伝わってくる人生初体験の事件だった。

さらに映画を見終えて放心状態のオレは、兄貴に連れられて銀座の歩行者天国で、生まれて初めてマクドナルドのハンバーガーを食べた。「美味え!!　なんじゃこりゃあ!!!」さらにさらに、歩行者天国をローラースケートで疾走する外人の耳に不思議なものが装着されているのを発見し「お兄ちゃん、あれ何？」「あれはウォークマンだよ、外で音楽が聴けるんだ」「何それ!!??」スター・ウォーズ、マクドナルドのハンバーガー、ウォークマン、小3のガキが許容する情報量としては完全にオーバーである。その夜オレは知恵熱を出して寝込んだ。オレにとってのスター・ウォーズは単なる映画ではない、体験だったのだ。

あれから40年経って、まだスター・ウォーズの新作が作り続けられるとは思ってもいなかった。正直、エピソード1 〜3は全然面白くなかったが、ルーカスが権利を手放して作られた「スター・ウォーズ／フォースの覚醒」は、「エピソード4 新たなる希望」の興奮が蘇ってきたかのような出来栄えで心底嬉しかった。最近映画館に行くと予告で流れているアンソロジーシリーズ「ローグ・ワン／スター・ウォーズ・ストーリー」にも、来年公開予定のエピソード8にも、2019年公開予定のハン・ソロのスピンオフ作品にも大いに期待しているのだが……

最近気づいてしまったことがある。あれ？　ひょっとしたらスター・ウォーズってこのまま永遠に終わらないんじゃねえか？ だってこんな大ヒット確実のコンテンツをディズニーが手放すわけないし、J・J・エイブラムスみたいなSWチルドレンは次々と出てくるだろうし、ってことはオレはスター・ウォーズシリーズの結末を観ることなく死んでいくんじゃ……映画ってすげえな!!

 

 

放送スケジュール

放送スケジュールはこちら！

【スター・ウォーズ／フォースの覚醒」TV初登場！

　日本初！ シリーズ全7作品一挙放送】

■ 「スター・ウォーズ エピソード4／新たなる希望」 11月13日（日）12：00
■「スター・ウォーズ エピソード5／帝国の逆襲」 11月13日（日）14：15
■ 「スター・ウォーズ エピソード6／ジェダイの帰還」 11月13日（日）16：45
■「スター・ウォーズ エピソード1／ファントム・メナス」 11月20日（日）12：00
■ 「スター・ウォーズ エピソード2／クローンの攻撃」 11月20日（日）14：30
■「スター・ウォーズ エピソード3／シスの復讐」 11月20日（日）17：15

■「スター・ウォーズ／フォースの覚醒」 11/26（土）20：00

 

加入・お問い合わせ 0120-808-422（9：00〜21：00）／月額視聴料2,300円（税込2,484円） ※加入料はかかりません。

本連載が掲載されている『キネマ旬報』

キネマ旬報 2016年11月上旬号

記事に登場する作品情報

スター・ウォーズ　フォースの覚醒（2015）

スター・ウォーズ （1977）

大根仁監督 最新作情報

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あらすじ

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