八作目 アカデミー賞がまたやってくる

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88th Oscars®, Academy Awards, Press Rooms

第88回アカデミー賞授賞式より
Phil McCarten /©A.M.P.A.S.

 

ここ数年の映像業界の大きなトピックの一つは、ネットの普及と共に動画配信サイトが浸透したことだろう。Netflix、Hulu、dTV、Amazonビデオなどなど挙げればキリがないが、今やソフト化された映画はBlu-rayやDVDをわざわざ買ったり借りたりするものではなく、ネット上に“既にあるもの”を手軽にチョイスして観るものになった。そしてこの潮流はますます加速していくことだろう……って、なんか偉そうに書いてるけど、じゃあこのコラムのスポンサーであるWOWOWのアドバンテージってなんだろう?

新作映画が配信サイトより早く観られる? 映画だけではなくオリジナル番組も面白い? スポーツ中継だって充実している? あのアーティストのライブが生中継? もちろんそれもあるだろう……って、前置きが長くなったのは文字数を稼ぐわけでは決してないが、オレにとってのWOWOWに加入している最大の理由、それは「米アカデミー賞の生中継がガッツリ観られる!!」ことの他ない!……いやまあ、他にもあるけどこれはデカい。

毎年この時期、WOWOWでは2月のアカデミー賞生中継というビッグイベントに向けて特集が組まれる。過去のノミネート作品の放送、今年のノミネーション速報などなど、本番に向けて局をあげて盛り上げていく様は、観ているこっちもワクワクさせられる。そういや今年(2016年)のアカデミー賞生中継で、オレは東京のスタジオゲストとして呼ばれて、慣れないタキシードを着て、司会のジョン・カビラさんや高島彩さん、同じゲストの映画評論家町山智浩さんや俳優斎藤工君らと、各賞をキャッキャ言いながら予想したのだが、ありゃ楽しかった。

「え~、でもアカデミー賞ってノミネート作品のほとんどが日本ではまだ公開してない頃にやるから、いまいち楽しめないんだよね~」。

はいはい、そんな声も聞こえてきますよ。その気持ちもわかる。所詮海外の祭りごとだしね。今年だってノミネート作品のほとんどが日本未公開で、トピックは“レオ様悲願の受賞なるか!?” と“俺たちの「マッドマックス怒りのデス・ロード」がどれだけオスカーを荒らしてくれるんだ!?” くらいだった。だが、祭りやイベントは自分で楽しみ方を見つけることが大切だと思うのだ。それは作品や俳優に限らず、司会者のエスプリの効いたジョークでも、女優たちのエロいドレスでも、受賞者たちの「絶対用意してたよね!?」なスピーチでも構わない。

今年のオレの楽しみは、間違いなく司会者がカマしてくるであろうトランプ大統領ジョークと、「セッション」監督の新作「ラ・ラ・ランド」で間違いなく主演女優でノミネートされる、エマ・ストーン様の衣裳である。さあ、WOWOWの事前番組を楽しみながらパーティーの準備を始めようじゃないか!!

 

 

放送スケジュール

放送スケジュールはこちら!

生中継!第89回アカデミー賞ノミネーション発表

※WOWOWプライム 

2017年1月24日(火)22:00(無料放送)

【アカデミー賞特集2017】 ※WOWOWシネマ  

■1月23日(月)7:00「フル・モンティ

■1月24日(火)7:00「クレイジー・ハート」 9:00「リトル・ミス・サンシャイン

■1月25日(水)7:00「南太平洋」 9:45「Ray/レイ

■1月26日(木)7:00「ウォール街」 9:15「フィラデルフィア

■1月27日(金)7:00「月の輝く夜に」 8:45「女と男の名誉」 17:00「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(※WOWOWプライム)

■1月28日(土)7:00「7月4日に生まれて

■1月29日(日)7:00「フォレスト・ガンプ 一期一会

■1月30日(月)7:00「キャバレー(1971)

 

■1月31日(火)7:00「王様と私」 9:20「オクラホマ!

加入・お問い合わせ 0120-808-422(9:00〜21:00)/月額視聴料2,300円(税込2,484円) ※加入料はかかりません。

本連載が掲載されている『キネマ旬報』

キネマ旬報 2017年 1月上旬号

記事に登場する作品情報

(2015)

(2014)

(2016)

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SCOOP!

あらすじ

フリーカメラマンの都城静(46)は、かつて数々の伝説的スクープをモノにしてきたが、現在は芸能スキャンダルを中心に追うパパラッチ。そんな彼が、写真週刊誌「SCOOP!」の新人記者とタッグを組む中で、スクープを獲得していき、次第に大きな事件を追う事になる…